車内への侵入を防ぐ
下の写真は、ある日の作業中、ある車の、ある場所、を見たところです。
おわかりいただけますか?
赤丸で囲った部分、水色のチューブが 車内に引き込むために、ゴム製のグロメットが切り取られています。
車外から車内への引き込みをする際、車両に付いているグロメットに穴を開けたり カットするのはよくあることです。
しかし このケースでは カットした穴が大きすぎ、尚且つ 隙間を塞いでいないので 水や埃が侵入してしまいます。
というわけで 今回は、窃盗犯の車両侵入ではなく「雨水の侵入を防ぐ」というお話。
一応、経緯を説明しますと「ある作業」の依頼を受けたお客様の車両で、車内に配線類を引き込むため 該当箇所を覗いたら 上の写真の状態だったという状況。
水色のチューブは、お客様が 過去に依頼したチューニングショップさんの施工によるもので、ターボタイマー or ブーストコントローラーのパイプらしいです。(水色のチューブは 外径15Φ程の太さ)
上の写真を 真下から覗き込むと、そもそもグロメットがハマっていない・・・
これを作業したチューニングショップさんは「隙間を塞ぐ」とか「雨仕舞い」という意識がないのでしょう。
これでは 水・埃どころか、カメムシやカナブン、あるいは もっと嫌な害虫まで入ってきそうです。
当店で施工する配線は、当初 別の場所から引き込もうと考えていましたが、とにかく この穴を塞がなければならない。
少しでも穴を塞ぐ面積を確保するため 当店の配線も ここから引き込むこととし、隙間は シーリング材を充填して、穴を塞いでおきました。
見栄えは悪いけれど「色々なモノ」が車内に侵入するより よほど良い。
こちらは 同じクルマの 別場所ですが、ここでも 先述のショップさんが 上3本の配線を引き込んでいました。
こちらは グロメットに十字の切り込みを入れて 配線を通されていました。
車内配線だったら これでも問題ないのですが、ここも車外からの引き込みなので「色々なモノ」が侵入する可能性があります。
そして 何より、十文字の切り込みが大き過ぎる。
仕方ないので、こちらも 当店の配線を通して 十文字の穴を塞ぐための面積を稼ぎます。
(グロメットの下側から引き込まれている、2本のコルゲートチューブが当店の配線です)
グロメットは 車内外を塞ぐ「栓」の役割を担っていますから、そこに開ける穴・切り欠きは なるべく小さいほうが望ましい。
この場所は 切り込みが大きすぎて、シーリング材を充填するレベルじゃない。
応急処置で、粘着テープのついた 厚手の板状フィルム を加工。
シーリング材を隙間に充填しながら、シート防水の要領で 雨仕舞いしておきました。
見栄えは悪いけれど、「色々なモノ」が車内に侵入するより よほど良い。(2回目)
そして 上の写真をもう一度見ると、下記の特徴に気づくかと思います。
・他店さんの引込み線(ピンク)は、上から下へ引込み
・当店の引込み線(緑)は、下から上へ引込み
水は 下から上に流れないので、緑線の方法なら 後年シーリング材が劣化しても、雨水が伝って入ってきません。
最初の写真も同じで、他店さんの既設チューブは 上から下に。
当店の引込み線は、わざわざ迂回して 下から上に 配線を引き回しています。
本当は 他店さんの既設チューブや 既設配線も直せれば理想ですが、他店さんの施工は、配線を引き直しできないほど是正の余地がない上に、下手に触ると不具合を誘発しかねない。
他店配線の修正費用をいただいているわけでもないので、当店の施工品質は 当店でお買い上げいただいた製品に限ります。
防水工事やエアコン工事、屋内から建物内に配線引き込みするお仕事の人なら、最初に教わる基礎中の基礎ですが、クルマ業界では この基礎ができていないショップが多いのが現実。
雨仕舞い、水の伝わり方。どれもこれも 当店は 当たり前のことしか言っていないし やっていません。
基礎・基本をしっかりやるから、結果的に長期に亘って 不具合の発生しない施工ができる。
インストールは、見えない場所の基礎固めが ほとんどです。
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