ボディーアースの重要性
今回は アースについてのお話です。
自動車に使われる電気は、乾電池と同じ直流で プラス・マイナスの極性は常に固定です。
乾電池を入れる時、プラス・マイナスの向きを間違えないように入れるでしょ?
直流の反対は交流、家庭用のコンセントが交流です。コンセントを挿す時、プラス・マイナスの極性は気にしませんよね?
というわけで、車の電気は直流です。
そして車の場合、マイナス極を流れる電流は、車体の金属部分を通してバッテリーに戻してあげるのが原則です。(ボディーアースやグラウンドアースなどと呼ばれます)
これは車内配線を少なくすることを主目的としているので、一般家庭における漏電対策のアースとは趣旨が異なります。
ここまでが前置き、自動車電装の基本的な部分です。
この前提をご理解いただかなければ、この先の話ができません。
下の写真は、車体の純正アースポイントに共締めしてアースを取っている例。
いつもこのように純正アースポイントに接続できれば良いのですが、状況によっては純正アースポイントに接続できない場合もあります。
その場合は車体の金属部分に接続してボディーアースを取りますが、塗料は絶縁体なので 塗装部分は電気が通りません。
上の赤丸部分は 完全な塗装部分ではなく粉末状塗装のため、導通はありますが電気抵抗があります。
アース接続部分の塗装を剥がして、金属をしっかり露出させてからアースを接続します。
自動車電装において、アース不良は 電装品の正常動作を妨げます。
カーセキュリティで不可解な動きをする場合などは、アース不良を疑います。
こういう見えない部分をしっかり施工することが、電装品の安定動作につながります。
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